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NEWS 週刊イツノマ まちづくり教育

都農中学校「つの未来学」、1年生がウェルビーイングを15時間考えて、夢と理想の仕事を発表

自分とまちの未来を考えて起動することを目指す、都農中学校の総合学習「つの未来学」の4年目。

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3年間、試行錯誤してきた内容を体系化。
1年から3年まで連続性あるプログラム構成に。

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1年生の大きなテーマは「ウェルビーイング」

町で活躍する大人たち10人が考えるウェルビーイングや夢、仕事を聞くことで、自分の視野や選択肢を拡げてもらい、自分の好きや得意を書き出しながら、自分なりのウェルビーイング?を考え、プレゼンします。

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1.ウェルビーイングとは?

ウェルビーイングってなんだろう?
中学生と考えていくにあたり、7つ+1つの要素をあげました。
自分が28歳になったことを想像し、そのときに

理想の家族とは?
理想の友達とは?
学んでいたいこと
理想の仕事とは?
理想の貯金は?
どこに住みたい?
理想の趣味とは?
自分が大切に思う◯◯◯◯は?

各要素を個人的に大事だと思う順に5段階で表示。
自分のウェルビーイングには、何が大切なのか?

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2.おとな10人のウェルビーイング

いきなり考えても、発想が広がらないので、これから3年間、ぼくらと一緒に考えていくまちづくりの10のテーマを仕事にしている町の人に来てもらって、仕事の内容、夢の話、そしてウェルビーイングについて熱めに語ってもらいました。

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1万人の町ながら、タレント豊富な都農町
みなさん仕事で忙しくしていても、町内1校の中学生のためなら、予定を調整してすぐに駆けつけてくれる、この町の素敵なところです。

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元Jリーガーで、現在は引退して、地域おこし協力隊として移住促進など町の仕事をしている古部健太さん。

「そろそろ、元Jリーガーって紹介されないようにしていきたい」
「いまは人生2番目の夢、好きなコーヒーを仕事にしてくことを目指してます」

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町内随一の起業家、河野当将さん。
飲食や南国プリンなどおいしいお菓子を事業化。
新型コロナやふるさと納税停止などの憂き目にあうなど、波瀾万丈の経営を生々しく、でもものすごくポジティブに。

売上9割無くなっちゃった。。

リアルな売上の金額も教えてもらって、中学生たち、大興奮!

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町内では数少ない、Uターン起業家の河野文也さん。
もちろん、都農中学校OB。
大好きな空手で食べていくための日々の奮闘談。

「空手家」という職業を確立することがぼくの夢です。

10人の話を聞き終わってからは、ウェルビーイングの各要素ごとに、大人たちがどんなことを言ってたのか振り返りながら、共感した人、印象に残ったことばなどを共有します。

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まだ体験したことのない仕事が、一番想像するのは難しいとは思いましたが、

10人に共通していたのは、
・チャレンジ
・楽しむ
・ワクワクを大事に

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3.スキ・トクイ・なりたくない人

大人たちの話を聞いた後は、いよいよ自分たちのこと。

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いきなり、夢とか仕事とか言われてもピンとこないので、まずは、3つの切り口で思い当たることを10個ずつ。

①わたしのスキBEST10

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10個出したスキのNo.1を決定

なんでスキなのか?
どこがスキなのか?

他のコトで実現できそうなコトも探ります。

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②わたしのトクイBEST10

スキは自分で書き出しましたが、トクイは、自分だけではわからないもの。
なので、グループの他の人からも自分のトクイを書いてもらいました。

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意外に自分が思い当たらないことも多いけど、ほめられているので気持ちよく。みんな楽しそうにトクイの交換が進みます。

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トクイを掘り下げていけば、仕事の選択肢を増やせるかも!?

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③なりたくないWORST10

3つめは、なりたくない人。
意外と「こうなりたい」より「こうなりたくない」の方が、スラスラとでてくることを発見!

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なんでなりたくないのか?
ならないために必要なことは?

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3つのワークを通して、自分のことが少しこれまでよりも広い視点で見ることができたのではないかと思います。

4.夢と仕事

仕上げは「ウェルビーイングシート」の記入。
自分なりに、ウェルビーイングのために優先順位の高い要素を選んで、自分のスキやトクイも踏まえて、夢と理想の仕事を書きました。

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プレゼンテーションは、ZOOMで生配信。

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1人ひとり、PCの前に立って40秒前後でプレゼン。
他の生徒は、教室内のモニターで見守ります。

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事前に2人1組でリハーサルして、カンペも用意したからかw
みんな堂々と自分なりの言葉でプレゼンを!

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ぼくらとは小学生のころから、町にゼロカーボンの政策提言をしてきたRくん。友達を大切に、会社もつくると。

ぼくのウェルビーイングで一番大事なことは、「友達」です。
もっともっと喜び合って笑い合える友達がほしいからです。
ぼくの好き、得意なことは「未来を想像すること」です。
そして、ぼくの夢は「友達と笑い合えること」です。
その夢を実現させるための仕事は、「友達づくりできる会社をつくり、そこで働くこと」です。

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同じく、小学生のころから、ゼロカーボン政策提言チームリーダーをしてきたRさんは社会起業家志望、頼もしい〜

わたしのウェルビーイングで一番大事なことは、「仕事」です。
自分らしく自由気ままに動けることが、自分が将来働きやすい環境づくりにつながると思ったからです。
得意なことは、「ひとつのことについてあきらめずに調べる」です
わたしの夢は「月売上50,000千円以上の教育会社の起業」です。
その夢を実現させるためには、「苦手教科をなくすことや読書や学習の時間を確保する」などして、いろいろなことを学びたいです

全体的には、中学生らしく「スポーツ選手」になる、あるいは「看護師」になりたいという夢や仕事を話してくれた中学生が多かったです。

最終的に、どんな夢をもってどんな仕事に就くかは、本人たちの自由なのですべて正解ですが、自己決定するまでの判断材料については、過疎地でも都心で格差が生じないようにしたい、というのがぼくらの目標です。

そのためにも、今回をきっかけに、これから3年間、いろんな大人たちからたくさんのエピソードを聞いたり、面白い大人と一緒に真剣にまちづくりにつながる企画をしてみたり、実践してみたり。体験の嵐にしたいです。

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